第2話「一年止まった日、縛りを決めた」

おざさは、画面の中の自分を見ていた。

第1話。公開日、2025年2月17日。
勢いで名前を決めて、勢いで「やる」と言った。書き上げた直後は、たしかに前へ進んだ気がした。

でも――現実は、進まなかった。

滋賀を歩く時間は作れなかったわけじゃない。
ただ、どこへ向かえばいいか分からないまま、日々に押されて、気づけば一年が経っていた。

2026年2月25日。
しがのは、止まったままだった。

おざさは、スマホを伏せて、しばらく黙った。
「このままだと、しがのは終わるな。」

そう思った瞬間、おざさの中で、ひとつの答えが形になっていく。
選ぶから止まる。迷うから止まる。自分で決めようとするから、動けなくなる。

だったら――決めるのは、自分じゃなくていい。

「紹介されたら、行く。」

口に出してみると、妙にしっくりきた。
地図じゃなくて、人の言葉を頼りにする。誰かの「ここ行ってみて」が、次の一歩になる。そうしたら、おざさは迷わずに済む。

もちろん、気持ちだけで走ると続かないことも分かっていた。
一年止まったのは、根性が足りないからじゃない。仕組みがなかったからだ。

だから、おざさは「縛り」を決めることにした。
自由にするために、あえて縛る。続けるために、先に現実を決めておく。

起点は、大津京駅あたり。
まずはそこから広げていく。

車なら、片道30〜40分くらい。
無理なく日常の延長で行ける距離を中心にする。

ただし、電車やバスで行きやすい場所なら、少し遠くても行ってみたい。
乗ってしまえば迷わないし、駅から歩ける距離なら、体も動く。公共交通なら片道60分くらいまでを目安に、範囲を少し広げてもいいことにした。

そして、もうひとつ。
行ったら、7日以内に記事を公開する。

溜めると止まる。
「今度書こう」は、たぶん永遠に来ない。
だから、おざさは自分に期限をつけることにした。

訪問の基本も決めた。
派手な取材じゃなくていい。けれど、ちゃんと残す。

写真は20枚くらい。外観、雰囲気、メニュー、料理、手元。
会話は10分くらい。長く引き止めない。
初めて行く人のためのメモを、3つくらい残す。

それだけあれば、しがのは前に進む。

「よし。これで行ける。」

おざさは、少しだけ息を吐いた。
不思議なものだ。縛りを決めたら、心が軽くなった。

そして、おざさは気づいた。
このルールには、もうひとつ大事な意味がある。

紹介が来ないと、物語が進まない。

つまり、しがのは「参加型」だ。
誰かが「ここ行ってみて」と言った瞬間、次回が決まる。
しがのは、おざさ一人の散歩じゃなくなる。

紹介してくれた人の名前は、記事の最後に残すことにした。
もちろん、ニックネームでもいいし、匿名でもいい。
でも、「紹介:〇〇さん」と書かれるだけで、その回の温度が上がる気がした。

もし、あなたの中に「ここだけは好きだな」と思う滋賀の場所があるなら。
その1つを、おざさに預けてほしい。

紹介フォームは、ここに置いておく。

紹介フォーム

次回予告

最初の紹介が届いたら、出発します。

どこに向かうのかは、私にもまだ分かりません。  
でも、紹介されたら行く。
それだけは決まっています。

同行回もやります(少人数)。希望登録はこちら:https://shigano.net/doukou/

この記事を読んだ方へ

「ここ、好きそう」と思い浮かんだ滋賀の場所があれば、教えてください。
紹介されたら、実際に行って、訪問後7日以内に記事にします

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