【連載】第3話|起点を歩く - 大津京駅から始める

おざさは、大津京駅に立っていた。

第2話を書いてから、まだ数日しか経っていない。
「紹介されたら行く」と決めた。
起点は大津京駅あたり、とも決めた。

でも、紹介はまだ来ていない。

それなら、起点を歩けばいい。

駅を出る。
朝の空気は、思っていたより冷たい。
人はまばらで、どこか静かだ。

「ここから始めるって、どういうことだろう。」

地図を開くでもなく、目的地を決めるでもなく、
とりあえず湖のほうへ歩いてみる。

琵琶湖は、相変わらず大きい。

分かっているつもりだったけれど、
目の前に広がると、やっぱり大きい。

波は静かで、遠くの山は少しかすんでいる。
歩道には、犬を連れた人と、ランニングをしている人。

観光地のようで、日常でもある。

「ここが、起点か。」

紹介はまだない。
でも、動いていないわけじゃない。

大津京駅から湖までの距離。
歩くと、思っていたより近い。
この距離感が、しがのの距離感なのかもしれない。

車で30分。
電車で1時間。
数字で決めた範囲は、まだ地図の上の話だ。

でも、足で歩くと、少しだけ現実になる。

紹介が来たら、ここから出発する。
誰かの「ここ行ってみて」「この人にあってみて」を頼りに。

今日は、まだその前の段階。

起点を確認する回。

しがのは、派手に始まらなくていい。
紹介が来ない日も、あるだろう。

それでも、おざさは止まらない。

駅へ戻る途中、ふと思った。

「紹介が来る前に、もう一度だけ、呼びかけてみよう。」

もし、あなたの中に
「ここだけは好きだな」と思う滋賀の場所があるなら。

その1つを、おざさに預けてほしい。

「この人にあってみて欲しい」と思う滋賀の人がいるなら。

その1つを、おざさに預けてほしい。

紹介はこちらから。

次回は、紹介で動きたい。

どこへ向かうのかは、まだ分からない。
でも、歩く準備だけはできている。

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