【連載】第10話|動かない日にも流れがある
新しい紹介が届いてから、少し時間が経った。
まだ、会えてはいない。
連絡を返して、
少しやり取りをして、
そのあと、また静かになった。
でも今回は、不思議と前ほど止まった感じがしなかった。
最初の頃は、返事が来ない時間がそのまま空白に見えていた。
何も起きていない。
進んでいない。
止まっている。
そういう感じだった。
でも最近は、少し違う。
動いていない日にも、流れがある。
返事を考えている時間がある。
予定を見ている時間がある。
「どうしようかな」と迷っている時間がある。
こちらにも、相手にも。
しがのは、予定を詰めて進めるサイトではない。
紹介されたら行く。
ただ、それだけの形だからこそ、相手の速度もそのまま入ってくる。
すぐ決まることもある。
少し寝かせたほうがいいこともある。
今は、たぶん後者なんだと思う。
おざさは、湖沿いを歩きながらそんなことを考えていた。
風は少し暖かくなっていた。
4月の頃より、人も増えている。
でも、自分のやっていることは、あまり変わっていない。
紹介を待って、
連絡をして、
歩いて、
また待つ。
それを繰り返している。
効率だけ考えたら、もっと別のやり方もあるのかもしれない。
自分から探しに行くとか、
大量に募集を出すとか、
話題になりそうな場所へ先回りするとか。
でも、しがのはたぶん、その形では続かない。
「ここ行ってみて」
その一言から始まる感じを、残しておきたい。
だから、少し遅い。
でも、その遅さごと残したいと思っている。
最近、おざさは思う。
紹介が来ることだけが、流れではない。
返事を待つ時間も、
予定が合わない時間も、
まだ会えていない状態も、
たぶん全部、途中なんだと思う。
しがのは、完成した状態を目指すより、
途中を残していくサイトなのかもしれない。
まだ次の訪問日は決まっていない。
でも、不思議と、ちゃんと続いている感じはある。
急には動かない。
でも、止まってもいない。
湖を見ていると、ときどきそういう日がある。
静かだけど、流れている日。
今日は、そんな感じだった。
もし、あなたの中にも
「ここ行ってみて」があれば。
その一件を、置いていってください。
しがのは、今日もそのくらいの速度で続いている。
この記事を読んだ方へ
滋賀で 「この人に会ってみて」 と思い浮かぶ人がいれば、教えてください。
店主さん、職人さん、作家さん、地域で活動している人など。 名前がはっきり分からなくても大丈夫です。 紹介されたら、実際に会いに行き、 その人の仕事・店・活動・場所を写真と文章で残します。 紹介されたら、実際に会いに行って、訪問後7日以内に記事にします。
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